-そはらやま
【祖原山】


祖原公園の階段
祖原公園。こうしてみると結構、高い。

祖原山は、文永の役の元軍本陣だ。
文永十一年(1274)十月二十日、百道原(ももぢばる)から上陸した元軍は、すぐ南の麁原山(そはらやま=祖原山)に本陣を置き、赤坂(今の福岡城址あたり)にかけて布陣したといわれている。
箱崎、博多あたりに布陣した日本軍は、元軍の集団戦法、新兵器「鉄炮(てつはう)」に苦戦したといわれているが、ひるむことなく戦ったものと考えられる。博多からみて祖原のすぐ近く、赤坂・鳥飼(とりかい)あたりが激戦地だったといわれているからだ。竹崎季長も鳥飼の干潟に足をとられながらも突進している。

祖原山は、今では公園となっており、頂上に「元寇麁原戦跡」の石碑が建っている。
元寇の碑

福岡市の学生の町、西新(にしじん)の近くで、周りはすっかりビルが立ち並んで全然見通しはよくない。
博多方面を見るとこんな感じだ。
祖原山から博多方面を望む
しかし、元寇の頃ははるかに見通しがきいて、陣を構えるに適していたのだろう。




場所 福岡市早良区昭代一丁目
アクセス JR博多駅から国道202号線を西へ進む。元寇防塁探索には、古いほうの202号線が便利。 
約7キロ先の「脇山口」交差点を左折、約800m先の「祖原公園東口」交差点を右に曲がってまっすぐ行くと、上り坂になる。
この上り坂は祖原公園をぐるっと一周しているので、途中の階段を頂上めがけて上ろう。
なお、祖原公園には駐車場はない。
一周している道には、タクシーや営業車が停まって休憩しているので、その間に混じってもいいけど、
202号線沿いのコインパークへ停めたほうが安心だ。
ついでに、百道(西南学院や藤崎)の元寇防塁も見学しよう。