つきみやぐら
【月見櫓】 (移築・現存・か?)

崇福寺に移されていたが、再びお城へ戻る予定。
月見櫓石垣(向こうは水の手)
写真は月見櫓があった場所。石垣の上(写真右上部)に櫓があった。

モノの本を読むと、月見櫓・花見櫓は黒田家の菩提寺・崇福寺に
移築され現存する、と書いてあることがある。が、今はない。

お寺の人に聞いたところ、お城へ戻った、という。
ん?知らないぞ、と思い福岡市教育委員会へ聞いてみた。
すると、両櫓とも市が買い戻して部材は保管してあるという。

いつ復元されるか聞いたところ、全くの未定だそうだ。
口ぶりからは十年くらいかかるような印象を受けた。
すると平成25年くらいか!?まぁ気長に待つとしよう。


※佐藤正彦氏の『甦れ!幻の福岡城天守閣』によると、崇福寺に移築されていた月見櫓から潮見櫓の棟札が発見されたという。
  また、明治四十一年(1908)潮見櫓と花見櫓の払い下げ申請の文書が残っているという。
  つまり、月見櫓と呼ばれているものが実は潮見櫓かもしれない、ということだ。
  実に興味深い。

※さらに、平成十六年(2004)、荻野忠行氏の『福岡城祈念櫓・月見櫓・大手門のなぞ』というそのものズバリのタイトルの本が出た。
  その中で荻野氏は、現在の祈念櫓こそ本来の月見櫓なのだ、という考えを説かれている。
  詳細な考察でたいへん説得力がある説だ。

※たぶん、両氏の説が正しいと思うけど、今は現地案内板のとおりにしておこう。

※こういう疑問があるから、月見櫓は復元されないのだろうか??